
2001年、ゲームボーイアドバンス(GBA)の黎明期に登場した「バトルネットワーク ロックマンエグゼ」。
従来の横スクロール型ロックマンから一新し、ネット社会を舞台にしたデータアクションRPGとして登場しました。
リアルタイム戦闘とチップ戦略を融合した革新的なシステムは、のちに6作品+外伝へと発展し、GBAを代表する人気シリーズへ成長します。
この記事では、初代エグゼのストーリー・システム・通信要素・中古価格・評価を徹底解説します。
GBA(ゲームボーイアドバンス)で一世を風靡した「ロックマンエグゼ」シリーズ。
カプコンが2001年から2005年にかけて発売した全6作品は、アクションとRPGを融合した“ネットバトルRPG”として今なお高い人気を誇ります。
近年では「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」がSwitch・Steamでリマスターされ、再び注目を集めています。
本記事では、全6作品のストーリー・ゲームシステム・通信要素・中古相場・プレミア動向を徹底比較して紹介します。
ロックマンエグゼシリーズとは?
「ロックマンエグゼ」は、ネット社会を舞台にした新しい時代のロックマン。
従来の横スクロールアクションではなく、リアルタイム戦略型のバトルとRPG的な探索要素を融合した作品です。
基本システム
- フィールド探索+ネットナビ操作の2パート構成
- 3×3のマス上でバトルチップを使うリアルタイム戦闘
- チップ収集・カスタマイズでデッキ構築要素あり
- 通信ケーブルを使った対戦・チップ交換が可能
バトルのテンポ感、戦略性、BGMなどが高く評価され、GBA時代の代表シリーズとなりました。
ロックマンエグゼシリーズ 発売一覧(本編+外伝・関連作)
| No | タイトル | 発売日 | バージョン | 価格 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ロックマンエグゼ | 2001年3月21日 | 単一 | 4,800円 | シリーズ原点。ネットバトルRPGの幕開け。 |
| 2 | ロックマンエグゼ2 | 2001年12月14日 | 単一 | 4,800円 | スタイルチェンジ導入。戦略性が飛躍的に進化。 |
| 3 | ロックマンエグゼ3 | 2002年12月6日 | ホワイト/ブラック(2003年3月28日) | 各4,800円 | ナビカス導入。BLACK版は高難度&限定ナビ収録。 |
| 4 | ロックマンエグゼ4 | 2003年12月12日 | レッドサン/ブルームーン | 各4,800円 | ソウルユニゾン導入。トーナメント制採用。 |
| 5 | ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション | 2004年8月6日 | 単一 | 4,800円 | 時計内蔵カートリッジ搭載。ナビ育成型外伝。 |
| 6 | ロックマンエグゼ5 | 2004年12月9日 | チームブルース/チームカーネル | 各4,800円 | チーム制・リベレートミッション導入。 |
| 7 | ロックマンエグゼ バトルチップGP | 2003年8月8日 | 単一 | 4,800円 | チップゲート対応のアクション外伝。対戦重視。 |
| 8 | ロックマンエグゼ6 | 2005年11月23日 | グレイガ/ファルザー | 各4,800円 | シリーズ最終章。ビーストアウト実装。 |
| 9 | ロックマンエグゼ バトルチップゲート(周辺機器) | 2003年11月発売 | ― | オープン価格 | 実チップを読み込む専用機器。4.5/GP対応。 |
| 10 | カードeリーダー+ ロックマンエグゼ対応カード | 2003〜2005年 | ― | 各種 | 改造カード・限定配布含む。大会配布多数。 |
各作品の特徴・ストーリー・通信要素・中古相場【2025年版】
■ ロックマンエグゼ(2001年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | バトルネットワーク ロックマンエグゼ |
| 発売日 | 2001年3月21日 |
| 対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
| ジャンル | データアクションRPG |
| メーカー | カプコン |
| 定価 | 4,800円(税別) |
| 型番 | AGB-AREJ-JPN |
ストーリー概要
21XX年、インターネットが人々の生活に深く根付いた近未来。
電化製品から交通システムまで、すべてがネットワークでつながる世界では、
「ネットナビ」と呼ばれるAIが人々の相棒として活躍していた。
主人公の光 熱斗(ひかり ねっと)は、科学者の父・光祐一朗が開発したナビ「ロックマン.EXE」と共に、
悪の組織「WWW(ワールドスリー)」が仕掛ける電脳犯罪事件に挑んでいく。
子供向けながらも“人とAIの絆”をテーマにしたストーリーはシリーズを通じての根幹となり、
後の「エグゼ3」や「エグゼ6」にも受け継がれる名作序章です。
ゲームシステム・特徴
● フィールド探索とネットナビ操作の二重構造
現実世界(熱斗パート)と電脳世界(ロックマンパート)を行き来するのが特徴。
現実で事件の手がかりを探し、ネットに「ジャックイン」してロックマンで問題を解決します。
● バトルチップシステム
3×3のマス上でリアルタイムに移動し、チップを使って攻撃や補助を行う独自のバトル。
チップには「ソード」「キャノン」「リカバリー」など様々な効果があり、
戦況に応じて手札を選ぶ戦略性が高い設計です。
● チップコードによるコンボ性
同じアルファベットコードを持つチップを組み合わせることで、強力な連携技(プログラムアドバンス)を発動可能。
これがシリーズ後半の戦術的魅力へと繋がっていきます。
通信・対戦要素
- 通信ケーブルを使用して、友達同士でバトル・チップ交換が可能。
- 対戦モードでは、デッキ構成・ステージ選択などを自由に設定でき、当時のGBA通信文化の代表的存在。
- 「バトルチップGP」など後の外伝と比べると簡素だが、“エグゼ通信対戦”の原型を築いた作品。
攻略・プレイのコツ
- チップコードを揃えることが重要:同じコードを意識してデッキを組むと効率的。
- ナビチップ(ロックマン以外)を活用すると戦術幅が広がる。
- ネットワークマップを覚える:複雑な電脳世界の構造を把握しておくとスムーズに進行できる。
- バトル数をこなすとチップが充実:戦闘回数に応じて敵からレアチップを入手可能。
中古価格・プレミア傾向(2025年時点)
| 状態 | 相場価格(メルカリ/駿河屋参考) |
|---|---|
| カートリッジのみ | - |
| 箱説あり | 約3,000〜4,000円 |
| 完品美品 | 約5,000円前後 |
| 未開封・新品 | 7,000円〜8,000円前後 |
シリーズの中では比較的安定した価格帯ですが、初期出荷の少なさ+状態良品の減少により、
今後はじわじわと価格上昇が予想されています。
評価・レビューまとめ
| 評価項目 | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| ストーリー | シンプルながら世界観の完成度が高い | ★★★★☆ |
| バトルシステム | 革新的なリアルタイム×戦略要素 | ★★★★★ |
| 音楽・演出 | 電脳的で疾走感あるBGMが秀逸 | ★★★★☆ |
| やり込み度 | チップ収集・隠しボスあり | ★★★★☆ |
| 総合評価 | シリーズ原点にして完成度高 | ★★★★☆ |
特に「エリアBGM」「ボス戦テーマ」の完成度は高く、シリーズファンの間でも人気。
後続作の礎を築いた歴史的作品といえます。
コレクター向け注目ポイント
- 初回パッケージ(白背景)は出回りが少なく、美品はコレクター人気が高い。
- 外箱・説明書付き完品は安定して上昇中。
- 動作品・電池交換済みロムの需要も上昇傾向。
- アドバンスドコレクション未収録の初期演出もあり、実機版ならではの価値が残る。
総評:GBA時代の幕開けを飾った革新作
「ロックマンエグゼ(初代)」は、GBAの新世代を象徴する一本。
当時のキッズ層に“電脳世界での冒険”という概念を植え付けた記念碑的タイトルであり、
その後のネットバトル文化・通信対戦ブームの起点となりました。
シリーズを追うなら、まずはこの初代を通して
“エグゼという世界の原型”を体験するのがおすすめです。
■ ロックマンエグゼ2(2001年末)
2001年12月、GBA初代『ロックマンエグゼ』からわずか9ヶ月後に登場したシリーズ第2作、
『ロックマンエグゼ2』。
前作で確立された“ネットバトルRPG”の基盤をさらに磨き上げ、
「スタイルチェンジ」や「フォルダカスタマイズ」などの新システムによって戦略性が飛躍的に向上しました。
この記事では、ストーリー・システム・通信要素・中古相場・プレミア傾向までを詳しく解説します。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | バトルネットワーク ロックマンエグゼ2 |
| 発売日 | 2001年12月14日 |
| 対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
| ジャンル | データアクションRPG |
| メーカー | カプコン |
| 定価 | 4,800円(税別) |
| 型番 | AGB-A2XJ-JPN |
ストーリー概要
前作から数ヶ月後の世界。
WWW(ワールドスリー)を撃退した熱斗とロックマンは、平穏な日々を取り戻していた。
しかし、世界規模で起こる電脳犯罪の裏で、新たな組織「ゴスペル」が暗躍を始める。
熱斗は再び事件に巻き込まれ、ロックマンとともに世界をまたにかけたネットバトルへ。
今作では物語のスケールが大幅に拡張され、各国を巡る国際的な陰謀劇が展開。
シナリオの完成度も高く、「シリーズで最も“冒険感”のある作品」として今も根強い人気を誇ります。
ゲームシステム・新要素
● スタイルチェンジシステムの導入
プレイスタイルに応じてロックマンが進化する新要素。
一定数のバトルをこなすと、行動傾向に応じたスタイルが付与されます。
| スタイル名 | 特徴 |
|---|---|
| エレメントスタイル(ヒート・アクア・ウッド・エレキ) | 属性攻撃強化 |
| ガッツスタイル | 攻撃力重視、連射可能 |
| カスタムスタイル | バトルチップ選択数増加 |
| ブラザースタイル | 味方チップ支援強化 |
| シールドスタイル | 防御力強化、バリア性能アップ |
戦闘スタイルによる個性化が進み、
プレイヤーごとに戦略が大きく異なるのが本作の最大の魅力です。
● バトルチップ・フォルダシステム強化
前作に比べチップ種類が増加(全約260種)。
チップコードによるデッキ構築の自由度が上がり、
より“デッキビルド型RPG”としての完成度が高まりました。
● 新フィールド・ネットエリア拡張
電脳世界が広くなり、エリア構造も複雑化。
“インターネット2〜3”など上層階層が登場し、探索要素が大幅に増加しています。
通信・対戦要素
- GBA通信ケーブルを用いた対戦モードとチップ交換に対応。
- スタイルチェンジによって、プレイヤーの戦術が大きく変化するため、通信対戦の奥深さが格段に上昇。
- 対戦バランスも改良され、チップ構成によっては一発逆転も可能。
- 「スタイル×チップ構成」の個性がプレイヤーごとに明確になり、友達対戦が非常に盛り上がったタイトルです。
攻略・プレイのコツ
- バトル中の行動でスタイルが決定するため、意識して戦おう。
→ 例:チャージ攻撃多用=ガッツ系、ガード多用=シールド系。 - バトルチップは属性を揃えると強力。
→ エレメント相性(火>木>水>火)を理解しておくと効率的。 - 隠しボス「セレナード」は本作屈指の強敵。ナビカスを整えて挑もう。
- 通信プレイでレアチップを入手できるため、友人との連携も有効。
中古価格・プレミア傾向(2025年時点)
| 状態 | 相場価格(メルカリ/駿河屋参考) |
|---|---|
| カートリッジのみ | 約300円 |
| 箱説あり | 約4,000〜5,000円 |
| 完品美品 | 約6,000円前後 |
| 未開封・新品 | 8,000〜10,000円前後 |
シリーズの中では比較的流通数が多いものの、
状態良品の減少+リマスター版発売による再注目でじわじわ価格上昇中。
特に完品は今後のプレミア化が見込まれます。
評価・レビューまとめ
| 評価項目 | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| ストーリー | 世界規模の展開でスケールアップ | ★★★★★ |
| バトルシステム | スタイルチェンジ導入で戦略性UP | ★★★★★ |
| 音楽・演出 | 熱いボス戦テーマが高評価 | ★★★★☆ |
| やり込み度 | チップ収集・隠し要素多数 | ★★★★★ |
| 総合評価 | シリーズ完成度を一気に引き上げた傑作 | ★★★★★ |
コレクター向け注目ポイント
- 初回版パッケージ(青背景)は保存状態の良いものが少なく、今後の価値上昇が見込まれます。
- 電池交換済みロムは動作品として中古市場で人気。
- 攻略本・チップ大全とのセット販売も増加傾向。
- 状態完品+箱説+動作確認済みで6,000円台後半が相場上限に。
総評:システムと世界観の両輪が整った進化作
『ロックマンエグゼ2』は、初代の良さを残しつつ、
システムの完成度・ストーリーの広がり・通信要素の充実がバランス良く融合した“正統進化”作品。
「スタイルチェンジ」による個性化と戦略性の深まりは、
のちの『エグゼ3』以降の礎を築いた革新的な仕組みです。
シリーズの中でも“中核的立ち位置”にある本作は、
今なおGBA実機で遊んで楽しい完成度の高い名作といえます。
■ ロックマンエグゼ3(2002年)
2002年12月に発売された『ロックマンエグゼ3』は、GBA「エグゼ」シリーズの人気と完成度を決定づけた金字塔的作品です。
リアルタイム×戦略バトルに、チップカスタム・ナビ育成・通信要素などが加わり、シリーズの集大成として高く評価されています。
さらに、翌年2003年に登場した「ロックマンエグゼ3 BLACK(ブラック)」は、
限定ナビチップや新イベントを収録した強化版であり、現在ではプレミアソフトとして高値安定中。
この記事では、通常版・BLACK版それぞれの特徴・通信要素・中古価格を詳しく解説します。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | バトルネットワーク ロックマンエグゼ3/BLACK |
| 発売日 | 通常版:2002年12月6日/BLACK:2003年3月28日 |
| 対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
| ジャンル | データアクションRPG |
| メーカー | カプコン |
| 定価 | 4,800円(税別) |
| バージョン | ホワイト/ブラック |
| 型番 | ホワイト:AGB-BR3J-JPN/BLACK:AGB-BR3J-JPN(黒パッケージ) |
ストーリー概要
前作『ロックマンエグゼ2』から続く物語。
世界的ネット異常が発生する中、熱斗とロックマンは新組織「WWW」の再興を察知し、再び電脳事件へと立ち向かう。
新たな舞台「デンサンタウン」では、友人たちや新キャラクターとの交流、
そして電脳空間の奥深くに潜む“禁断のプログラム”が物語の鍵を握る。
終盤では、人間とネットナビの絆が試される壮大なクライマックスが展開し、
シリーズ屈指の感動ストーリーとして今なお高い評価を受けています。
ゲームシステム・新要素
● ナビカスタマイザー(Navi Customizer)導入
シリーズ最大の革新。ロックマンの能力を自由に調整できるカスタマイズシステム。
スロットにパーツを配置するだけでステータスを変化させられるが、配置ミスによる“バグ発生”もあるスリリングな仕組み。
このナビカスの登場により、育成×戦略×運要素が大幅に進化しました。
● プログラムアドバンス強化
複数のバトルチップを組み合わせて発動する「プログラムアドバンス」も強化。
コンボ技の種類が増え、戦略性が格段に上昇。
チップコードを揃えるデッキ構築の面白さが完成の域に。
● 難易度と探索バランス
ネットエリアが広大化し、分岐ルートも増加。
隠しボス「バグスタイル」や「バスティングLv.」などの新要素により、
やり込み層に向けた難易度バランスが絶妙に設計されています。
通信・対戦要素
『エグゼ3』は通信対戦文化を完成させたタイトル。
- ケーブル通信での対戦・チップ交換に対応
- 対戦中のBGM・ステージ設定・HP上限を細かく変更可能
- バージョン違い(ホワイト/ブラック)間で限定チップ交換可
- データライブラリ共有による通信ボーナス要素も導入
当時、学校やゲームショップで行われた「ネットバトル大会」でも中心的なタイトルであり、
“GBA最強の対戦ゲーム”と称されることもあります。
BLACK版の特徴(通常版との違い)
| 項目 | ホワイト版 | BLACK版 |
|---|---|---|
| 限定ナビ | ナイトマン/シャドーマン | ジャンクマン/メタルマン/パンク |
| バージョン限定チップ | 各種異なる構成 | BLACK限定チップが強力 |
| 敵ナビ構成 | 通常構成 | 上位ナビ登場で高難度化 |
| 難易度 | 通常 | やや高め |
| バグスタイル出現率 | 通常 | 上昇傾向(バグチップ多) |
| ソフトカラー | 青(通常) | 黒(限定デザイン) |
| コレクター人気 | 中程度 | 非常に高い(限定販売) |
BLACKは“対戦特化”の性格が強く、
上級プレイヤー向けの内容に調整されています。
攻略・プレイのコツ
- ナビカスの配置ルールを理解することが最重要。
同色ブロックを繋げて配置し、エラーエリアを避けることで安定化。 - バグチップのリスク管理:高火力だが、使用タイミングが鍵。
- プログラムアドバンスの組み合わせを早期に覚えておくと強敵戦が楽。
- BLACK版では敵AIが賢くなっているため、反応速度が求められる。
中古価格・プレミア傾向(2025年時点)
| バージョン | 状態 | 相場価格(メルカリ/駿河屋参考) |
|---|---|---|
| ホワイト | カートリッジのみ | 約300〜1,200円 |
| ホワイト | 箱説あり | 約6,000〜7,000円 |
| BLACK | カートリッジのみ | 約800〜1,200円 |
| BLACK | 箱説あり | 約9,000〜12,000円 |
| BLACK | 完品美品/未開封 | 13,000〜18,000円前後 |
BLACK版は出荷数が少なく、現在はプレミア価格安定中。
特に状態良品・箱説付きはコレクター需要が非常に高いです。
評価・レビューまとめ
| 評価項目 | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| ストーリー | シリーズ屈指の完成度。感動の結末 | ★★★★★ |
| バトルシステム | ナビカス導入で戦略性最高峰 | ★★★★★ |
| 音楽・演出 | 名曲多数。「Central Town」BGMが人気 | ★★★★★ |
| やり込み度 | 膨大なチップ収集・隠し要素満載 | ★★★★★ |
| 総合評価 | シリーズ中で最も完成度の高い作品 | ★★★★★ |
ファンの間では、
「エグゼ3でシリーズが完成した」
「ここで終わっていても伝説になった」
と評されるほどの高評価を獲得しています。
コレクター向け注目ポイント
- BLACK版は限定流通(数量少)で、今後も入手困難が進行。
- 外箱の黒パッケージデザインはコレクション映え抜群。
- チップゲート連動・大会配布チップなど周辺要素と合わせて高額取引あり。
- ナビカスカード付き完品は状態により2万円前後の例も。
総評:ロックマンエグゼの完成形
『ロックマンエグゼ3』は、
ストーリー・バトル・通信・育成すべてが高次元で噛み合ったシリーズの頂点です。
初代から2作を経て磨かれたシステムは、
本作で一気に“完成形”へと到達。
続く『4〜6』の土台をすべて築き上げた名作として、今なお多くのファンに支持されています。
特に「BLACK版」は、実機コレクション価値が非常に高く、
2025年現在もGBA市場でトップクラスの人気とプレミア性を誇ります。
■ ロックマンエグゼ4(2003年)
2003年12月に発売された『ロックマンエグゼ4』は、
GBA「エグゼ」シリーズの中盤を飾る転換作です。
前作『エグゼ3』で完成したバトルシステムをベースに、
新要素「ソウルユニゾン」を導入し、バージョン別に展開された2本のソフト
レッドサン(Red Sun)/ブルームーン(Blue Moon)として登場。
また、本作から採用された「トーナメント制・周回型構成」は、
プレイヤーごとに異なる体験を生む新たな挑戦でした。
賛否両論を呼びつつも、通信・ソウルシステムの基礎を築いた重要作として再評価されています。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | ロックマンエグゼ4 レッドサン/ブルームーン |
| 発売日 | 2003年12月12日 |
| 対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
| ジャンル | データアクションRPG |
| メーカー | カプコン |
| 定価 | 各4,800円(税別) |
| バージョン | レッドサン/ブルームーン |
| 型番 | AGB-BR4J-JPN(RS)/AGB-BR4E-JPN(BM) |
ストーリー概要
シリーズ3作目の事件からしばらく経ったある日、
世界規模のネットバトル大会「レッドサン大会/ブルームーン大会」が開催される。
熱斗とロックマンは各地の強豪ナビたちと戦いながら、
やがて大会の裏で進行する謎の隕石接近事件へと巻き込まれていく。
後半では、地球の危機を救うためにロックマンが新たな力「ソウルユニゾン」を手に入れ、
人間とナビの“心のつながり”がこれまで以上に深く描かれます。
ゲームシステム・新要素
● ソウルユニゾンシステム(Soul Unison)
他ナビとの“絆”を力に変える新システム。
特定のナビを撃破・交流することで、そのナビの能力をロックマンが一時的に得られます。
| ソウル名 | 効果・特徴 | バージョン |
|---|---|---|
| フレイムソウル | 炎属性強化・チャージ攻撃変化 | レッドサン |
| ロールソウル | 回復・サポート型 | ブルームーン |
| ガッツソウル | 攻撃特化・近接強化 | 共通 |
| ナパーム/サンダー等 | 属性ごとの攻撃強化 | 各バージョン限定あり |
ソウルユニゾンは一定ターンのみ発動可能で、
状況判断とチップ選択がより重要になりました。
● トーナメント制・マルチルート構成
各章で「大会」が開催され、ランダムで出場ナビが変化。
そのため、一周では全イベントを見られない仕組みとなっています。
周回プレイ前提のデザインで、
「全ソウルを入手するには複数周回が必要」な点が特徴。
当時のプレイヤーからは“新しいけど周回が大変”と賛否が分かれましたが、
後年のファンにはリプレイ性の高さが好評。
● バトルバランスの刷新
- 敵ナビAIの動きが改良され、攻撃テンポが上昇。
- バトルチップの威力やチャージ速度が調整され、シリーズ全体のバランスを最適化。
- グラフィック・エフェクトも強化され、GBA後期らしい表現力を実現。
通信・対戦要素
- ケーブル通信対戦は健在。ソウルユニゾンを含むバランス再調整。
- レッドサン/ブルームーン間通信で限定チップを交換可能。
- 通信対戦時に特定ソウルを解放することで、限定演出が発生。
- 当時は「ソウル縛り対戦」など、プレイヤーコミュニティの独自ルールも誕生。
攻略・プレイのコツ
- 1周ごとに敵ナビが変化するため、最低3周は必須。
- ソウルユニゾン発動ターン管理が攻略の鍵。
- フォルダ構成は属性統一型がおすすめ(特にフレイム・アクア系)。
- 通信でチップを集めてコンプ率を上げると、後半ボスが楽になる。
中古価格・プレミア傾向(2025年時点)
| バージョン | 状態 | 相場価格(メルカリ/駿河屋参考) |
|---|---|---|
| レッドサン | カートリッジのみ | 約300〜600円 |
| レッドサン | 箱説あり | 約4,000〜5,000円 |
| ブルームーン | カートリッジのみ | 約300〜600円 |
| ブルームーン | 箱説あり | 約4,500〜6,000円 |
| 完品美品(両方) | セット相場 | 約9,000〜11,000円前後 |
シリーズの中では比較的入手しやすい価格帯ですが、
両バージョンセットでの出品が減少傾向にあり、状態良品はコレクター人気上昇中です。
評価・レビューまとめ
| 評価項目 | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| ストーリー | 世界大会+隕石事件のスケール感 | ★★★★☆ |
| バトルシステム | ソウルユニゾン導入で個性化 | ★★★★☆ |
| 音楽・演出 | トーナメントBGMが人気 | ★★★★☆ |
| やり込み度 | 周回前提でボリューム増 | ★★★☆☆ |
| 総合評価 | 実験的システムで新風を吹き込んだ意欲作 | ★★★★☆ |
ファンの間では「エグゼ3が完成形、4は実験作」と評される一方、
新システムを恐れず導入した挑戦作として後の5・6への橋渡し役となりました。
コレクター向け注目ポイント
- 両バージョン同時所有でコレクション価値が上昇。
- 通信限定チップやイベント配布チップを含む完品は希少。
- 外箱・説明書・動作品完備でのセットはプレミア化傾向。
- 海外版(Red Sun/Blue Moon)はパッケージカラーが異なり、並べて映える。
総評:進化への過渡期にある実験的挑戦作
『ロックマンエグゼ4』は、“完成度の3”から“革新の4”へと進んだシリーズの分岐点。
周回制やソウルユニゾンなど、後の『エグゼ5・6』を支える要素が多数導入されています。
一方で、テンポやシナリオ構成の好みが分かれるため、
システムの変化を楽しみたいプレイヤー・シリーズ通して追いたい人におすすめのタイトルです。
ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション
2004年8月6日、カプコンから発売された『ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション』。
『エグゼ4』と『エグゼ5』の間に登場した本作は、従来のRPG構成を離れ、
「プレイヤー=オペレーター」という新しい視点で描かれた異色の外伝作品です。
シリーズの特徴であるネットバトルをベースにしながらも、
リアルタイム時計機能・ナビ育成・音声イベントなど、
“ナビと過ごす毎日”をテーマにした唯一無二の作品。
発売当時は実験的すぎて評価が分かれましたが、現在ではシリーズ随一のコア人気・プレミア化を誇ります。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション |
| 発売日 | 2004年8月6日 |
| 対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
| ジャンル | リアルタイムシミュレーションRPG |
| メーカー | カプコン |
| 定価 | 4,800円(税別) |
| 型番 | AGB-BR5J-JPN |
| 備考 | 内蔵時計機能搭載、バトルチップゲート対応 |
ストーリー概要
舞台は前作『エグゼ4』から少し後の世界。
プレイヤーは主人公・光熱斗ではなく、ナビの“オペレーター”として直接ロックマンを操作。
ネット世界をナビと共に冒険し、日常の時間経過とともに変化するイベントを体験します。
特定の時間帯や曜日によってイベントが変化するため、
リアルタイムでナビと生活を共にするようなプレイ感覚が特徴です。
ゲームシステム・特徴
● リアルオペレーションシステム(内蔵時計機能)
本作最大の特徴は、カートリッジに搭載された「リアルタイム時計(RTC)」。
時間帯によってナビの行動・会話・イベント内容が変化し、
まるで“ナビが現実世界で活動している”ような没入感が味わえます。
- 朝:挨拶イベントやトレーニング
- 昼:依頼・ミッション・大会
- 夜:バトル報告・就寝イベント
ナビと過ごす「1日」がゲーム体験の核となっています。
● 操作可能ナビはシリーズ最多の21体!
初代ロックマンをはじめ、ガッツマン・ロール・ナイトマン・メタルマンなど
歴代ナビを操作キャラクターとして使用可能。
| 主なプレイアブルナビ | 備考 |
|---|---|
| ロックマン.EXE | 主人公ポジション |
| ロール | 回復・支援型 |
| ガッツマン | 攻撃特化タイプ |
| ナイトマン | 防御重視タイプ |
| メタルマン | 遠距離&トラップ型 |
| シャドーマン | 俊敏・回避型 |
| ジャンクマン | 特殊効果チップ型 |
| プロトマン(ブルース) | 高速バトル型(隠し) |
| フォルテ(フォルテGS) | 超上級者向けナビ |
それぞれのナビには固有の音声・AI・性格が設定されており、
ナビごとの個性を育てる「愛着ゲー」としての魅力が際立っています。
● バトルチップゲート連動対応
専用周辺機器「バトルチップゲート」をGBAに接続し、
実物のチップを読み込ませてバトル中で使用可能。
リアルチップ収集との連携により、コレクター的楽しみも深い一作。
カードeリーダーとの連動にも対応し、
当時の周辺機器展開の中心的存在でもありました。
● オペレーターシステム
プレイヤーは「バトル指示」や「会話選択」でナビの行動をサポート。
ナビとの信頼度が上がるとバトル性能も向上し、イベントも増加。
育成シミュレーション+バトルRPGとしての側面を併せ持ちます。
通信・対戦要素
- 通信ケーブルによるナビ同士の対戦モードを搭載。
- 友達のナビデータと競わせて、強さを比較可能。
- 「エグゼ4」や「バトルチップGP」とのデータ連動対応。
- チップゲート経由で限定チップを解禁できる要素も。
GBA時代らしい「リアル×通信」の融合を実現した一本です。
攻略・プレイのコツ
- 毎日1回のログインを継続することでイベント発生率アップ。
- ナビとの会話を増やすと信頼度が上昇し、新技を覚える。
- 時間帯・曜日イベントを逃すと二度と見られない内容も多い。
- バトルチップゲート使用時はレア技が開放されるため、周辺機器連動を活かすと◎。
中古価格・プレミア傾向(2025年時点)
| 状態 | 相場価格(メルカリ/駿河屋参考) |
|---|---|
| カートリッジのみ | 約600〜1,200円 |
| 箱説あり | 約6,000〜8,000円 |
| 完品美品 | 約9,000〜12,000円 |
| バトルチップゲート同梱版 | 約15,000〜18,000円(希少) |
| 未開封・新品 | 20,000円以上(プレミア確定) |
出荷本数が少なく、特に同梱版・完品は入手困難。
エグゼシリーズの中でもプレミア上位タイトルに位置しています。
評価・レビューまとめ
| 評価項目 | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| システム | リアルタイム時計×ナビ育成の革新 | ★★★★★ |
| ストーリー | 日常密着型・静かな温かみ | ★★★★☆ |
| バトル | シンプルながら戦略性も維持 | ★★★★☆ |
| 音楽・演出 | 穏やかで生活感あるBGM | ★★★★☆ |
| コレクション性 | バトルチップ連動で圧倒的 | ★★★★★ |
| 総合評価 | “ナビ育成体験”という独自価値を持つ傑作外伝 | ★★★★★ |
コレクター向け注目ポイント
- 同梱版(バトルチップゲート付き)はGBAプレミアソフト上位。
- 外箱+説明書+チップゲート完品での流通は極めて稀。
- 動作品・RTC(時計)機能確認済みは高額取引対象。
- シリーズ唯一の音声イベント実装作として資料的価値も高い。
総評:ナビと暮らす「もう一つのロックマンエグゼ」
『ロックマンエグゼ4.5 リアルオペレーション』は、
バトル中心のシリーズの中で、“ナビとの日常”を描いた唯一の作品です。
リアルタイム時計で時間が流れる中、ナビと会話し、育て、戦う
その体験はGBAでしか味わえない特別なもの。
Switch版「アドバンスドコレクション」には未収録のため、
実機でしかプレイできない希少体験+コレクション価値が共存する貴重な一本です。
■ ロックマンエグゼ5(2004年)
2004年12月、カプコンが放ったGBA後期の大作『ロックマンエグゼ5』。
本作ではついに「仲間ナビと共闘するチームシステム」を導入し、
より戦略的・ドラマティックなネットバトルRPGへと進化しました。
シリーズとしては『エグゼ6』へ続く中継点でありながら、
シナリオ性・戦闘システム・連動機能が最も充実していると評される人気作。
本作はバージョン違いとして
「チームブルース(Team of Blues)」と「チームカーネル(Team of Colonel)」の2本が発売されました。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | ロックマンエグゼ5 チームブルース/チームカーネル |
| 発売日 | 2004年12月9日 |
| 対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
| ジャンル | データアクションRPG |
| メーカー | カプコン |
| 定価 | 各4,800円(税別) |
| バージョン | チームブルース/チームカーネル |
| 型番 | AGB-BR6J-JPN(ブルース)/AGB-BR6E-JPN(カーネル) |
ストーリー概要
前作『エグゼ4』から少し後。
謎の組織「ネビュラ」によって、世界中のネットが再び混乱に陥る。
熱斗とロックマンは仲間ナビたちとチームを組み、
ネビュラに支配されたエリア「ドリームウイルスゾーン」へ突入。
そして、シリーズ最大級の事件「ロックマンの暴走」と向き合うことに。
物語はシリアスな展開が多く、シリーズ屈指のドラマ性を誇ります。
特に終盤の「ブルース」「カーネル」それぞれの視点から描かれるクライマックスは、
ファンの間で「最も熱いストーリー」として高く評価されています。
ゲームシステム・新要素
● チームシステム(Team System)
本作の最大特徴。プレイヤーがチームリーダー(ロックマン)となり、
複数の仲間ナビと共にミッションを遂行します。
| チーム | 主なナビ構成 |
|---|---|
| チームブルース | ブルース、メタルマン、ナイトマン、シャドーマン、ジャンクマン、サーチマン など |
| チームカーネル | カーネル、メディ、ナンバーマン、トードマン、ネプチューンマン など |
ナビごとに能力やステージ攻略方法が異なり、
仲間と連携しながら進める戦術的なチーム戦RPGとして完成されています。
● リベレートミッション(Liberation Mission)
チームでエリアを解放していく戦略型ステージ。
ターン制バトル形式で、各ナビを動かして“電脳マップを解放”していく新要素です。
- 各ナビごとに移動距離・攻撃特性が異なる
- 制限ターン内にボスを撃破すると高ランク報酬
- RPG×戦略シミュレーションの融合的システム
このリベレートミッションは、シリーズ屈指のやり込み要素として人気。
● ナビカス強化・カスタム画面改良
ナビカスタマイザーのインターフェースが改良され、
チームナビの能力強化や連携効果の発動も可能に。
戦略面がより広がりました。
● シナリオ分岐&通信連動
- バージョンによってストーリー展開・仲間構成・ボスが異なる。
- ケーブル通信で両バージョンのデータ連動が可能。
互いのナビを解放して新技やチップを共有できます。
通信・対戦要素
- 対戦・チップ交換機能は前作から継続。
- チームナビの育成状態がそのまま通信対戦に反映。
- 「ナビ解放(Liberation)」での協力プレイイベントが登場。
- チームブルース⇔チームカーネル間の限定チップ交換あり。
- 対戦バランスも改良され、人気の“大会タイトル”として盛り上がりを見せました。
攻略・プレイのコツ
- リベレートミッションはナビごとの特性を活かす
→ 攻撃型(ブルース・カーネル)は中央突破、防御型(ナイトマン・メディ)はサポートに。 - ソウルユニゾン/カオスユニゾンを使いこなす
→ ソウルは属性重視、カオスは高リスク高火力。 - チップ構成をチームで統一するとミッション効率が上がる。
- 通信連動でレアチップ共有すると後半攻略が楽になる。
中古価格・プレミア傾向(2025年時点)
| バージョン | 状態 | 相場価格(メルカリ/駿河屋参考) |
|---|---|---|
| チームブルース | カートリッジのみ | 約300〜600円 |
| チームブルース | 箱説あり | 約5,500〜6,500円 |
| チームカーネル | カートリッジのみ | 約4,000〜5,000円 |
| チームカーネル | 箱説あり | 約6,000〜7,500円 |
| 両バージョン完品セット | セット相場 | 約12,000〜14,000円前後 |
特にチームカーネル版は流通数が少なく、ややプレミア化が進行。
完品美品は高額帯で安定しており、今後の値上がりも期待されています。
評価・レビューまとめ
| 評価項目 | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| ストーリー | チーム絆・シリアス展開が秀逸 | ★★★★★ |
| バトルシステム | チーム戦・リベレート導入で深化 | ★★★★★ |
| 音楽・演出 | 荘厳なBGMと演出が人気 | ★★★★★ |
| やり込み度 | 高難度・ボリューム満点 | ★★★★★ |
| 総合評価 | 戦略性とドラマ性が融合したシリーズ屈指の名作 | ★★★★★ |
コレクター向け注目ポイント
- チームカーネル版の完品美品は入手難度高。
- 通信連動でのみ解禁できるチップを含むデータロムは価値上昇中。
- 外箱・説明書+動作品確認済みは高評価。
- アニメ連動チップキャンペーン品とのセットもレア取引対象。
総評:シリーズの中核を担う共闘型ロックマン
『ロックマンエグゼ5』は、仲間ナビと共に戦う新たな体験を提供した戦略RPG的進化作。
重厚なシナリオと戦略性の高いチームバトルが見事に融合し、
ファンの間では「シリーズ最高の完成度のひとつ」として語り継がれています。
特に「チームカーネル版」はストーリー面で人気が高く、
GBA実機プレイ派やコレクターには欠かせない存在です。
■ ロックマンエグゼ6(2005年)
2005年11月23日、GBA末期に発売されたシリーズ最終作『ロックマンエグゼ6』。
副題は「電脳獣グレイガ/電脳獣ファルザー」。
初代から積み上げたバトル・通信・カスタマイズ・ストーリーすべてが集約された、
まさに“エグゼの集大成”と呼ぶにふさわしい作品です。
「ビーストアウト」「改造カード」「リンクナビ」など、後のシリーズを支える革新要素が多数登場。
GBAソフトとしての完成度の高さ、最終作のストーリーの熱さ、そして希少性から、
2025年現在もプレミア市場で圧倒的人気を誇るタイトルです。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | ロックマンエグゼ6 電脳獣グレイガ/電脳獣ファルザー |
| 発売日 | 2005年11月23日 |
| 対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
| ジャンル | データアクションRPG |
| メーカー | カプコン |
| 定価 | 各4,800円(税別) |
| バージョン | グレイガ(赤)/ファルザー(青) |
| 型番 | AGB-BR7J-JPN(グレイガ)/AGB-BR7E-JPN(ファルザー) |
ストーリー概要
熱斗とロックマンは、新天地「シティ空港(セイバーシティ)」に引っ越し、
新しい仲間やナビたちと平穏な日々を過ごしていた。
しかし、古代文明「ファルザー文明」「グレイガ文明」にまつわる電脳遺産が発見され、
それを狙う組織「ワールドスリー残党/不明組織」が再び暗躍を始める。
物語終盤では、ロックマンが“電脳獣”の力を手に入れるビーストアウトシステムが解放され、
シリーズ最終章にふさわしい壮大なクライマックスが描かれます。
ゲームシステム・新要素
● ビーストアウトシステム(Beast Out)
今作の核となる新要素。
ロックマンが電脳獣「グレイガ」または「ファルザー」と融合し、一時的に超強化されるモードです。
| 電脳獣 | 特徴 |
|---|---|
| グレイガ | 近接・高火力・防御無視のパワー型 |
| ファルザー | 機動・連射・スピード特化の空中戦型 |
ビーストアウト中はHPが減少する代わりに凄まじい火力を発揮し、
一定ターンを過ぎると暴走(ビーストオーバー)状態に突入。
シリーズ中最も爽快感のあるバトルシステムと評価されています。
● クロスシステム(Cross System)
「ロックマンエグゼ5」のソウルユニゾンを発展させた進化形。
特定ナビとの絆によって“クロス”フォームを得ることができ、
それぞれ異なる能力を発揮します。
| クロス名 | 特徴 |
|---|---|
| アクアクロス | 水属性強化・HP回復性能あり |
| ヒートクロス | 炎属性・チャージ強攻撃 |
| テングクロス | 空中移動可・風攻撃強化 |
| グランドクロス | 地属性・防御特化 |
| トムクロス | 雷属性・スピード重視 |
| ダストクロス | チップリロード可・サポート系 |
| ※ファルザー/グレイガ版で構成異なる |
戦闘スタイルの自由度が爆発的に増し、
“自分だけのロックマン”を構築できるのが本作の醍醐味です。
● 改造カード対応(周辺機能)
GBAスロットに「改造カードeリーダー+」を接続し、
カードを読み込ませることで特殊能力・限定チップを追加可能。
公式イベントや雑誌付録で配布されたカードは現在では入手困難で、
コレクター市場でも人気が高いです。
● ナビリンク・チーム要素進化
前作のチーム制をさらに拡張し、特定ナビと連携してクロス発動や共闘が可能。
チップ構築・ステータス強化など戦略性が格段に向上しました。
通信・対戦要素
- ケーブル通信による対戦・チップ交換・データ連動に対応。
- グレイガ⇔ファルザー間で限定チップ交換が可能。
- 対戦モードではクロス/ビースト状態も使用可能(バージョン差あり)。
- 「エグゼ5」データを引き継ぐと、特典イベントが発生。
通信対戦はシリーズ最高水準の完成度で、
今でも「GBAで最も熱い対戦タイトル」と呼ばれることがあります。
攻略・プレイのコツ
- クロスとビーストの併用が鍵。
→ クロスで属性強化→ビースト化で火力爆発が理想。 - デッキは属性を絞って構成。
→ 同属性クロスと合わせると攻撃力が倍増。 - 改造カード使用で隠しイベント発生。
→ 専用カードを読み込むとBGMや外見が変化する特典も。 - 通信プレイで限定チップを入手して図鑑を埋めよう。
中古価格・プレミア傾向(2025年時点)
| バージョン | 状態 | 相場価格(メルカリ/駿河屋参考) |
|---|---|---|
| グレイガ | カートリッジのみ | 約1,200円 |
| グレイガ | 箱説あり | 約8,000〜9,000円 |
| ファルザー | カートリッジのみ | 約1,200円 |
| ファルザー | 箱説あり | 約10,000〜13,000円 |
| 完品美品(両バージョン) | セット相場 | 約18,000〜22,000円前後 |
ファルザー版は出荷数が少なく、2025年現在でもGBA屈指の高額タイトル。
完品・未開封品は2万円を超える取引も珍しくありません。
評価・レビューまとめ
| 評価項目 | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| ストーリー | シリーズの締めにふさわしい熱い展開 | ★★★★★ |
| バトルシステム | クロス+ビーストで戦略性極大 | ★★★★★ |
| 音楽・演出 | 電脳獣戦BGMが神曲として人気 | ★★★★★ |
| やり込み度 | 改造カード含め膨大なボリューム | ★★★★★ |
| 総合評価 | 最高傑作との呼び声高いシリーズ集大成 | ★★★★★ |
コレクター向け注目ポイント
- ファルザー版の完品・動作品は今後も上昇確実。
- 改造カードeリーダー+対応カードはセットで価値倍増。
- イベント限定カード(コロコロ付録・店舗配布)は市場激レア。
- GBA最終期作品のためパッケージ印刷も高品質で保存価値高。
総評:エグゼの到達点、そして伝説へ
『ロックマンエグゼ6 グレイガ/ファルザー』は、
GBA時代の集大成であり、“エグゼという文化”の完成形。
革新的なビーストアウトとクロスシステム、
シリーズ最高レベルの戦闘テンポ、感動的なラスト。
どこを切り取っても「最後にして最高」の名にふさわしい一本です。
Switch版「アドバンスドコレクション」によって再評価が進む中、
実機GBA版のコレクター価値はますます上昇中。
今手に入れておきたい、GBA史に残る伝説のタイトルです。
通信・対戦要素の進化まとめ
| 作品 | 通信対戦 | チップ交換 | 特殊要素 |
|---|---|---|---|
| EXE1 | ○ | ○ | 基本通信のみ |
| EXE2 | ○ | ○ | スタイル交換 |
| EXE3 | ○ | ○ | バージョン限定チップ |
| EXE4 | ○ | ○ | ソウルユニゾン |
| EXE5 | ○ | ○ | チーム通信/協力イベント |
| EXE6 | ○ | ○ | 改造カード/限定対戦モード |
シリーズを追うごとに通信機能が発展。とくにエグゼ3〜6は、友達と競い合う“ネットバトル文化”を確立しました。
人気・完成度ランキング(編集部主観)
| 順位 | タイトル | 人気度 | 完成度 | コレクター評価 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ロックマンエグゼ3 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| 2位 | ロックマンエグゼ6 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| 3位 | ロックマンエグゼ2 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
| 4位 | ロックマンエグゼ5 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
| 5位 | ロックマンエグゼ4 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
| 6位 | ロックマンエグゼ1 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
中古購入時の注意点
- チップゲート特典欠品(特典カード・シールなど)が多い
- セーブデータ消失・端子接触不良はGBA中古特有の問題
- 外箱・説明書完品は希少化。今後も値上がり傾向
- ブラック/グレイガ/ファルザー版は特に高騰中
まとめ:実機派ならGBA版、遊ぶならコレクション版
Switch・Steamで登場した「アドバンスドコレクション」により、ストーリーを通して遊びやすくなった現代。
しかし、通信ケーブル対戦の臨場感・実機プレイの質感はGBA版でしか味わえません。
コレクター目線でも、ブラック・グレイガ・ファルザーは今後さらに高値化が予想されます。
入手を考えている方は、状態が良いものを早めに確保しておくのが賢明です。
ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション Vol.1






