USBポートの色ごとの特長と用途まとめ|間違いやすい接続方法を解説
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PCの背面やノートPCをよく観察すると、USBポートの色が一律ではないことに気づく人も多いでしょう。一見、デザイン上の工夫に見えるかもしれませんが、実はこの色分けには明確な意味があります。各ポートの色は、その規格や性能、さらには給電機能の有無を示しているのです。

このルールは、USB規格を策定・管理する団体「USB Implementers Forum(USB-IF)」によって標準化されており、ユーザーが直感的に識別できるようになっていると言われていますが調べたところ、USB Implementers Forum(USB-IF)が USBポートの色分けを公式に定めている仕様(標準規格) を見つけることはできませんでした。

つまり、

すべてのメーカーが従う公式の色分け基準は存在しないということになると考えられます。

そのため、青色だから絶対にUSB3.0だ!といって決めつけることができません。

ここでは、USBポートの色ごとの違いをまとめつつ、あなたのPC利用にどんな影響があるのかを整理してみましょう。

PCや周辺機器の背面や側面に並んでいる USBポート。実は色ごとに意味があり、規格や役割が異なります。間違った使い方をすると、転送速度が遅くなったり、給電が安定しなかったりすることも…。ここでは USBポートの色ごとの特長と用途 をまとめました。

USBポートの色別一覧

カラー対応規格転送速度特徴
ホワイトUSB 1.x1.5 Mbps ~ 12 Mbps初期規格、現在はほぼ使用されない
ブラックUSB 2.0 (Hi-Speed)最大 480 Mbps普及率が高い、低速だが安定
ブルーUSB 3.0 (SuperSpeed)最大 5 Gbps高速転送、外付けHDDなどに最適
レッドUSB 3.1 Gen 2 / USB 3.210~20 Gbps高速転送+「常時オン」給電対応
イエローUSB 2.0 / 3.0480 Mbps ~ 5 Gbps「常時オン」給電、PCオフでも充電可
オレンジUSB 3.0最大 5 Gbps黄色同様「常時オン」、珍しい

USBポートの各カラーの解説

■ ホワイト(USB 1.x)

最も古い規格を示すポートで、速度は1.5~12 Mbps。当時は画期的でしたが、現在の基準では極めて遅く、最新機器ではまず見かけません。

■ 黒色(USB 2.0)

「Hi-Speed USB」として知られる規格。最大速度は480 Mbpsで、マウス・キーボード・プリンターなど、軽量データ転送に十分。今でも多くのPCに搭載されています。

  • 規格:USB 2.0
  • 最大転送速度:480Mbps
  • 用途:マウス、キーボード、プリンターなど低速機器に最適
  • 注意点:外付けHDDやSSDを繋ぐと速度が遅い

■ 青色(USB 3.0 / 3.1 Gen1)

「SuperSpeed USB」と呼ばれる規格で、最大5 Gbpsの高速転送に対応。外付けSSDや大容量データのやり取りに最適で、現在の標準的な高速ポートです。

  • 規格:USB 3.0(3.1 Gen1と同等)
  • 最大転送速度:5Gbps
  • 用途:外付けHDD、SSD、USBメモリなど高速データ転送が必要な機器
  • 特徴:黒色より大幅に速い

■ 水色(USB 3.1 Gen2)

  • 規格:USB 3.1 Gen2
  • 最大転送速度:10Gbps
  • 用途:最新のSSDケースや高速ストレージ
  • 特徴:青色(3.0)の上位互換

■ 赤色(給電ポート / 充電専用ポート)USB 3.1 Gen 2 / USB 3.2

最新世代のUSBを示し、10~20 Gbpsの超高速通信が可能。さらに「Always On」機能を持ち、PCの電源がオフでもスマホなどを充電できます。ハイエンドPCやワークステーションに搭載されることが多いです。

  • 規格:USB 3.0/3.1 としても使える場合あり
  • 特徴:PCの電源オフ時でも給電可能
  • 用途:スマホやタブレットの充電に最適

■ 黄色(給電ポート)

速度は通常のUSB 2.0または3.0に準拠しつつ、「常時オン」での給電が可能。出張先や外出中にPCをシャットダウンしていても充電できる便利なポートです。

  • 特徴:赤色と同様に「電源オフでも給電可能」なUSBポート
  • 用途:モバイル機器の充電

■ オレンジ(USB 3.0)

黄色と同じく「常時オン」給電に対応。ただし、一般的なPCではあまり見かけません。

■ 緑色(専用ポート)

  • 用途:メーカー独自の拡張ポートや特殊機能用(例:Razer製品の専用端子、QualcommのQuick Chargeテクノロジー等など)
  • 特徴:汎用性は低いので用途を確認してから利用

注意すべき点

  • 水色=USB3.1 Gen2(10Gbps) というのは一部メーカーの慣習で、すべてのPCやマザーボードが統一しているわけではありません。
    → 実際には「青(3.0)」「水色(3.1 Gen2)」を区別せず、全部青にしている製品も多いです。
  • 緑色ポート は規格では定められていません。
    → RazerなどゲーミングPCメーカーが独自に採用している例があるだけで、汎用的ではありません。QualcommのQuick Chargeテクノロジー等
  • USB Type-C ポート は色分けされないことが多く、規格や用途(充電専用 / 映像出力対応など)は刻印や仕様書で確認する必要があります。

まとめ|USBポートの色を理解して使い分けよう

正確に知るには マザーボードやPC本体の仕様書 を確認するのが一番確実。

  • 黒色 → 基本的なUSB 2.0機器用
  • 青色 → 高速転送したい外付け機器用
  • 赤・黄色 → 給電専用でスマホ充電に便利

USBポートの色分けを理解すれば、転送速度の低下や給電トラブルを防げます。パソコンやUSBハブを使うときは、ぜひ 色をチェックして正しい用途に接続 しましょう。

USBポートの「色分け」についてはある程度の目安にはなりますが、完全に規格として統一されているわけではない というのが正しい答えです。

  • 色分けは「メーカーがわかりやすくするための目安」であって、国際規格ではない。
  • 黒=2.0、青=3.0以上、赤/黄=給電、と理解しておけば大きな間違いはない。
  • 正確に知るには マザーボードやPC本体の仕様書 を確認するのが一番確実。
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