
「ゲーミングPCを買ったのに思ったほど快適じゃない…」
「安く買ったつもりが、結局すぐ買い替える羽目になった」
こうした“購入後の後悔”は、初心者に非常に多いトラブルです。
ゲーミングPCは見た目が似ていても、内部構成や性能バランスによって快適さがまったく違います。
この記事では、初心者が特につまずきやすい5つの失敗パターンを実例とともに紹介し、後悔しないためのチェックポイントを詳しく解説します
1. GPU(グラフィック性能)を軽視して安さで選んでしまう
■ よくある失敗
「CPUがCore i7って書いてあるから大丈夫!」
「安かったからこれで十分だろう」
この判断で購入すると、GPU性能が足りずにゲームがまともに動かないケースが非常に多いです。
特に家電量販店などでは、見た目が“ゲーミング風”でもGTX 1650などの旧世代GPUが搭載されているモデルがまだ販売されています。
こうしたモデルは2025年時点では、最新タイトル(Apex・VALORANT・FF14・エルデンリングなど)を中設定以上で快適に動かすのは厳しい状況です。
■ 対策
- GPU性能を最優先で確認する
→ RTX 4060以上が2025年の実用ライン - 「Core i7+GTX1650」など“CPUだけ強い構成”は避ける
- ゲームごとの「推奨GPU」を公式サイトで確認
2. メモリ・ストレージが不足していて動作が重い
■ よくある失敗
「安いモデルにしておいて、あとで増設すればいいや」
→ 実際にはスロットが埋まっていて増設できない、
または分解すると保証が切れる、というケースが多いです。
メモリ8GB/SSD 512GB以下の構成は、今では「動くけど快適ではない」ラインです。
ApexやフォートナイトなどのFPSをしながら配信・Discord通話・録画を行うと、一気にメモリ不足になります。
■ 対策
- メモリは最低16GB、できれば32GBを選ぶ
- ストレージは1TB以上のSSDを推奨
- 「メモリ増設可」「M.2スロット空きあり」など拡張性も確認
3. CPUとGPUのバランスが悪く、性能を引き出せていない
■ よくある失敗
「とにかく最強のCPUにした!」
→ しかしGPUがエントリークラスだと、CPU性能を全く活かせません。
逆に、GPUばかり高性能でCPUが低性能だと、CPUが処理をさばけずにボトルネックになります。
たとえば「Core i3+RTX 4070」という構成ではGPUが持て余します。
■ 対策
- GPUとCPUの世代・性能を揃えるのが鉄則
- RTX 4060 → Core i5/Ryzen 5
- RTX 4070〜4080 → Core i7/Ryzen 7
- RTX 4090 → Core i9/Ryzen 9
- 「ゲームに最適化されたCPU」を選ぶ(例:Ryzen 7 7800X3Dなど)
4. 冷却性能や電源を軽視して不安定・うるさいPCになる
■ よくある失敗
ゲーミングPCは性能が高い分、熱がこもりやすく、電力を多く消費します。
しかし、初心者の多くが「CPUクーラー」「電源ユニット」「ケースファン」などに注目せず、結果的に熱暴走・動作不安定・異音といったトラブルを招きます。
■ 対策
- 電源ユニットは80PLUS GOLD以上の信頼性あるメーカー(Seasonic、Corsairなど)を選ぶ
- 水冷クーラー or 大型空冷ファンを搭載したモデルを選ぶ
- ケース内の吸気・排気のバランスも重要
- 夏場のプレイ環境では温度管理を意識
安価モデルでは電源が“定格ギリギリ”なこともあり、長時間プレイ時に突然落ちるケースもあります。
「見えないパーツ」こそ品質が大事です。
5. 中古・無名ブランドに手を出して後悔する
■ よくある失敗
中古のゲーミングPCは「安く買える」一方で、内部の消耗や相性不良のリスクが高いです。
とくにGPUは寿命が短く、前オーナーがマイニング用途で酷使していた場合、見た目は綺麗でも性能劣化していることがあります。
また、聞いたことのない海外ブランドや自作風の格安モデルは、保証・修理・サポート対応が不十分なケースも多く、初心者にはおすすめできません。
■ 対策
- ドスパラ(GALLERIA)/マウスコンピューター(G-Tune)/フロンティアなど信頼できるBTOメーカーを利用
- 保証期間(最低1年)とサポート窓口を確認
- 中古品は避けるか、保証付きのリファービッシュ品を選ぶ
6. 失敗しないための最終チェックリスト
購入前に、以下をチェックすれば失敗する確率は大幅に減ります。
チェック項目 | 推奨ライン | 確認方法 |
---|---|---|
GPU | RTX 4060以上 | 製品ページの「グラフィック」欄 |
CPU | Core i5〜i7 / Ryzen 5〜7 | 同上 |
メモリ | 16GB以上 | 拡張可ならさらに安心 |
ストレージ | SSD 1TB以上 | NVMe対応推奨 |
電源 | 80PLUS GOLD以上 | 製品仕様欄 |
保証 | 1年以上 | メーカー公式サイトで確認 |
7. まとめ:難しく見えても、結局こういうこと!
ゲーミングPCの購入で失敗する人は、性能よりも「見た目」や「価格」だけで決めてしまうことが多いです。
しかし、本当に大事なのは数字のバランスと信頼性です。
結論を言えば、
- GPU(グラボ)が性能の要。これをケチるとすべてが台無し。
- メモリ・ストレージは“余裕”が快適さを生む。
- 電源と冷却は“見えない安定性”を支える要。
- 中古・無名メーカーはリスク大。信頼できるBTOを選ぶ。
つまり、
「GPU中心に構成を考え、性能・冷却・サポートをバランスよく選ぶ」
これだけで失敗はほぼ防げます。