自作PCとBTO(完成品)の違い|初心者におすすめはどっち?

ゲーミングPCを探していると、必ず出てくるのが「自作PC」と「BTOパソコン(完成品)」という2つの選択肢。
見た目は同じように見えても、実はこの2つは構成・コスト・サポート・自由度のすべてが異なります。

  • 自作は安いって聞くけど、本当にコスパが良い?
  • BTOは安心だけど、自由度が低い?
  • 初心者はどちらを選ぶべき?

この記事では、自作PCとBTOの違いを徹底比較し、初心者がどちらを選ぶべきかをわかりやすく解説します。
2025年の最新市場事情も踏まえながら、「後悔しない選択」を一緒に見極めていきましょう。

1. 自作PCとBTO(完成品)とは何か?

● 自作PCとは

自作PCとは、CPUやマザーボード、メモリ、ストレージ、グラフィックカード(GPU)、ケース、電源などのすべてのパーツを自分で選び、組み立てるPCのことです。

秋葉原や通販サイト(Amazon・パソコン工房・TSUKUMOなど)でパーツを個別に購入し、自分の手で組み上げるスタイルです。

特徴:

  • パーツを自由に選べる
  • 自分の好み・性能・予算に完全に合わせられる
  • 組み立ての知識が必要(初心者にはややハードル高め)

● BTO(Build To Order)とは

BTOとは「Build To Order(受注生産)」の略で、メーカーやショップが用意した構成をベースに、注文時にパーツを選んで組み立ててくれる完成品PCのことです。

ドスパラ・G-Tune・フロンティア・パソコン工房などが代表的なBTOメーカーです。

特徴:

  • 組み立て済みで届いたらすぐ使える
  • 初期不良・保証サポートが充実
  • カスタマイズはできるが選択肢に制限あり

2. 自作PCとBTOの違いを比較

項目自作PCBTO(完成品)
構成の自由度◎ すべて自分で選択可○ メーカーの範囲内で選択
価格・コスパ△ パーツ単体価格は安いが保証別◎ パーツ一括仕入れでコスパ良好
組み立て難易度× 知識・経験が必要◎ 完成済みで初心者でも安心
トラブル対応自分で原因究明・修理メーカー保証・修理対応あり
外観・デザイン自由度高い(ケース選択可)メーカー仕様に依存
保証・サポート個別パーツ保証のみ一括保証・サポートセンターあり
納期自分のペース(組み立て次第)即納・短納期モデルあり
将来の拡張性◎ 自分で交換・増設しやすい○ 拡張可だが保証対象外のことも

3. 自作PCのメリット・デメリット

● メリット

(1) パーツを自由に選べる

CPUからケースデザインまで、完全に自分の理想構成にカスタマイズできます。
「見た目重視」「静音重視」「冷却重視」「白ケース限定」など、こだわりの構成が可能です。

(2) 自作の知識が身につく

パーツ同士の相性や構造を理解できるため、トラブル時の対応力が上がります。
また、長期的には自分でメンテナンスやパーツ交換ができるようになります。

(3) 将来的な拡張・改造が容易

BTOでは交換が難しいマザーボードや電源も、自作なら自分の判断で変更可能。
「GPUだけ最新に入れ替える」「水冷化する」などの拡張がしやすいのが強みです。

● デメリット

(1) 初心者には難易度が高い

配線や静電気対策、BIOS設定、ドライバインストールなど、初めての人には分かりづらい部分が多いです。
1つでも相性トラブルが起きると、起動しないこともあります。

(2) トラブル時のサポートがない

自作PCはメーカー保証がなく、原因究明も修理もすべて自己責任です。
たとえば「電源が入らない」場合、どのパーツが壊れているかを自分で特定する必要があります。

(3) 保証が分散している

各パーツに個別の保証はあるものの、PC全体としての保証は存在しません。
修理を依頼するときも、各メーカーに別々に問い合わせる必要があります。

(4) 費用が予想より高くなることも

「パーツ単価は安い」が、「OS・工具・配線・CPUグリス・静音ファン・モニター」などを揃えると結局高くつくケースもあります。

4. BTO(完成品)のメリット・デメリット

● メリット

(1) 届いてすぐ使える

OSがインストール済みで、電源を入れるだけで即プレイ可能。
初心者にとって最も安心できるスタイルです。

(2) サポートが一括対応

パーツ故障や不具合があっても、メーカーがすべてまとめて対応してくれます。
自作のように「どのパーツが悪いのか」調べる必要がありません。

(3) コスパが良い

BTOメーカーはパーツを大量仕入れするため、自作より同価格帯で高性能になるケースもあります。
特にドスパラやフロンティアなどは、セール時にパーツ単価を下回るほどの価格設定を行うこともあります。

(4) 初心者でも安心して選べる

サイト上で構成が整理されており、「GPU別モデル」「用途別おすすめ」などで選択しやすい。

● デメリット

(1) 自由度が低い

自分で細かいパーツを選べないため、「このメーカーの電源にしたい」「このCPUクーラーにしたい」というこだわりには向きません。

(2) 一部パーツの情報が不明確

BTOでは「電源メーカー非公開」「メモリブランド未記載」などのケースもあります。
品質を確認したい場合は、メーカーサイトやレビューでチェックが必要です。

(3) カスタマイズ範囲が限られる

多くのBTOはGPUやストレージは変更可能ですが、マザーボードや電源、ケースは固定です。

(4) 保証期間終了後の修理コストが高い

保証外の修理依頼は「診断料+部品代+作業料」が発生し、割高になることがあります。

5. コスト面で見る比較:どちらが安い?

2025年時点では、「パーツ単価だけなら自作が安い」という定説はやや古くなっています。
BTOメーカーの大量仕入れにより、完成品のほうが同等構成でも数千円〜1万円程度安いことも珍しくありません。

実例比較(同構成・概算)

構成自作PC(パーツ購入)BTOモデル
CPU:Core i7-14700F / GPU:RTX 4070 / メモリ32GB / SSD 1TB / 750W電源約25〜27万円約23〜25万円(フロンティア・セール時)

つまり、「安く作りたいから自作」という時代ではなくなっているのが現状です。
むしろ、BTOのほうがOS込み・保証込みで結果的にお得なケースが増えています。

6. 初心者におすすめはどっち?

結論から言うと、初心者にはBTO(完成品)がおすすめです。

理由は以下の通りです。

  • 組み立て・相性・配線などで失敗するリスクがない
  • 保証が一括対応で、トラブル対応も安心
  • 性能面で自作と大きな差がない
  • セール時はむしろコスパが上回ることもある

一方で、自作PCは“趣味”として楽しみたい人向けです。
「自分で組み上げたい」「LEDライティングを完全カスタムしたい」「配線を美しく仕上げたい」など、時間と好奇心がある人なら、学びと満足度は非常に高いです。

7. まとめ:難しく見えても、結局こういうこと!

ゲーミングPCを買うとき、「自作 vs BTO」で迷う人は多いですが、
自分が何を重視するかを考えれば、答えは意外とシンプルです。

  • 手軽さ・安心・サポート重視 → BTO(完成品)
  • 自由・カスタマイズ・知識習得重視 → 自作PC

初心者がまず選ぶなら、BTOで構造やパーツ構成を学び、次に自作へステップアップという流れが理想的です。

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